Avarice1776’s blog

マーケティングや仕事に関するTipsや思考について

自分のキャリアの描き方。

新入社員が一通り、新入社員研修を終えて5月病にかかる頃ですが、自分のキャリアプランをどの様に描くかについて相談を受けます。残念ながら日本では男性と女性とではキャリアプランの描き方を変える必要がありますが、その点はまた今度書きたいと思います。

今回は、「プレイヤー」「マネージャー」について書きたいと思います。

キャリアデベロップメントの選択肢が少ない日本

多くの日本人は日本でしか働いたことがないので、日本企業におけるキャリア開発の選択肢の少なさに気づきません。日本企業では新卒一括採用がベースで、入社した社員は横一線で出世競争をさせられます。つまり、日本ではキャリア開発=管理職としての出世(課長⇒部長・・・)です。でも、誰もが部長や社長に成れるわけでもないのに、仕事を始めて20年後、30年後に成りたい姿が1ルートしか無いのはおかしいと思いませんか?

多様な働き方をする多様なタレントを重用して力を付ける外国企業

日本以外の多くの企業ではキャリア開発のゴールを「マネジメント」スペシャリスト」に分けています。つまり、課長⇒部長の様に組織・人を管理するルートと、その道を究める専門職のルートです。

例えば製薬企業において薬の開発戦略を立案するスペシャリストは非常に重宝されます。開発に数百億円をかける薬の開発において、効率的にかつ売上を最大化する開発戦略は非常に重要です。

会社はそういったスペシャリストを会社に引き留める為に高額の報酬を支払います。私の知っているドイツ企業では部長クラスの報酬が2000万円だったのに、開発戦略のスペシャリストにはその倍以上の報酬を支払っていました。

日本の企業は自分の会社のスペシャリストを育成する

 一方、日本企業では領域スペシャリストを高く評価しません。日本企業の場合、新卒で入社して仕事ができる社員は、Job rotationが行われ社内の様々な部門を経験させられます。つまり特定の領域のスペシャリストを作るのではなく、その会社のスペシャリスト(=ジェネラリスト)を作るわけです。そういった人が、課長⇒部長という組織の管理者として出世していきます。

仕事が出来る=組織・人を管理するではない

上記の理由から、日本企業では仕事が出来る人を管理職にしようとします。なぜなら、日本企業におけるキャリア開発は管理職ルートしかないからです。でも、優秀なプレイヤーが必ずしも優秀な管理職になれるわけではありません。日本企業では、プレイヤーとして優秀だった社員が使えない管理職になっているケースが多いです。ピーターの法則というのがありますが、日本企業においてこれに該当しない管理職はほんの一握りです。この辺りの日本企業の人事部の硬直した考え方が、日本企業の競争力を低下させている一つの原因の様な気がします。

手に職を付ける

私は自分の会社の新入社員等に聞かれたときでも、この会社にこだわる必要は無いと強くアドバイスします。会社員として働くキャリアには2通りあって、管理職か専門職を極めて行く必要がある。「たえず自分という商品を磨いて、様々な企業から来て欲しいと言われるだけの経験やスキルを身に着ける必要があるよ。」

というアドバイスをしてあげます。